哲学の並木道

自分のための自分語りブログ

欠点と向き合う

今日の心療内科のカウンセリングで、なかなか興味深い話を聞けたのでメモ。

知能検査の結果と、現在の自分の悩みとの相関。

 

 

知能検査の結果

カウンセリングの一環で、10月に知能検査を受けました。

ざっくり述べると「知能は高いが処理速度は人並み」という結果でした。

 

・言語理解…116

 言葉を理解し、説明する力

・知覚統合…125

 少ない情報から物事のパターンを読み取り、得た情報以上のことを察することができる力

・作動記憶…130

 思考中の記憶力

 (複数のことを言われても覚えていられるか等 コンピュータのメモリみたいなもの)

・処理速度…107

 得た情報を適切な形で出力する早さ

 

自分では記憶力が悪いほうだと思っていたので、作動記憶が一番高いのは意外でした。

 

 

集中力のなさと作動記憶の以外な相関

私は集中力がなく、人の話を聞き漏らすことや、作業中に別のことを考えてしまうということがよくあります。

これは、作動記憶の高さがマイナスに働いている可能性があるそうです。

 

作動記憶が高いせいで、何かをしているときに全く別のことを思い出すことができてしまいます。

また、何かをしていても目についたものや耳に入ったものが記憶に残ってしまいます。視覚・聴覚のアンテナが高く、見流す・聞き流すといったことが人より苦手なのです。

その時、新しく現れた方の記憶に気を奪われてしまい、最初にやっていたことの方をシャットアウトしてしまう、というわけです。

 

そう説明されるまでは、単に集中力が足りないとしか思っていませんでした。

しかし、この説明を聞いている最中、机の上にあった関係ない紙の文字を目で追っている自分に気付きました。

早速その現象が出ているぞ!と。 

自分の特徴を自覚したことで、「あっ今また脱線してた」と気付きやすくなったように思います。

それに、自分の集中力のなさはこういうカラクリだったのか、と理解すれば、ずいぶん気が楽になりました。

 

では、どう対策したものか?

新しくやってきた記憶を追い出さなくてはなりません。

まず、新しくやってきた記憶が後からも必要であればメモに残します。

そして「一旦忘れる」ということが必要となります。

これはなかなか難しそうですが、意識して取り組んでいこうと思います。

 

欠点には間違いありませんが、致命的ではなく、いくつかのリカバリ手段があります。

もし対人で起こっても、「理解できなかったのでもう一度お願いします」と聞き返すなどして、コミュニケーションによるリカバリが可能です。

仕事で起こっても、すぐに気付いて切り替えることができれば少ない損失で済みます。

集中力が途切れたことをなあなあにしないことが一番大切だと感じました。

 

…目下の課題はこれです。

 

 

自分の能力が低いと感じるのは、思考が先を行き過ぎているせい?

私は、自分のことを「仕事ができない人間」「気が利かない人間」だと思っています。

これは、知覚統合と処理速度のギャップが原因という可能性があるそうです。

 

知覚統合が高いゆえに、多くのことに気が付きます。

たとえば、仕事で「他にあれとこれもやらないといけない」と気付いたり、他人の些細な振る舞いから「この人はこう思っているのではないだろうか」と顔色を伺ったりします。

しかし、処理速度が知覚統合に比べて低いゆえに、気付いた時にはもう遅かったり、気付いたことすべてに対処できなかったりします。

「こうあるべき」という理想像ばかりが膨らんで、実際の処理が追いついていないのです。

その結果、「自分はできない奴だ」という気持ちになってしまいます。

 

しかし、できないことにばかり目を向けても心を病んでしまいます。

考え方を変えてみましょう。

「理想通りにできない」ということで、「できない」の方にばかり目を向けがちですが、見方を変えると「理想が高すぎる(能力が低いわけではない)」と考えることもできます。

 

仕事でやるべきことに気付いたら、出来る範囲でひとつひとつ片付けていく。

対人でやるべきことに気付いたら、次から気をつける。

どれも、即座にできなかったからといって、即死するわけではない。

楽観的になることが必要です。

 

 

 

今日のカウンセリングで、すこしだけ生きやすくなった気がしました。